子供に話すお金の話

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第32回:お店の商品を壊してしまったら

私たちの身のまわりはいつも危険と隣り合わせ。私たちが生活していく上で何も事故が起きなければいいのですが、思わぬ事故にあうととても大きなお金を支払わなければならないこともあります。例えばあるお店に行ったときに、展示してあった100万円もするような高いつぼを割ってしまったら、100万円を弁償しなければなりません。また、野球をして遊んでいるときに、ボールがたまたま通りかかった人に当たってケガをさせてしまったら、その人に治療費を支払わなければいけません。では、そんな万が一の事故が起きたときのために、私たちは何を準備すればよいのでしょうか。そこで今回は、「個人賠償責任保険」というものについてご紹介したいと思います。


個人賠償責任保険ってなに?

先ほど、お店に並べてあった100万円もするつぼを割ってしまったお話をしましたが、このような事故に備えて「個人賠償責任保険」というものに加入しておくと、いざ事故が起きたときに、保険会社が100万円を代わりに支払ってくれる仕組みになっています。
個人賠償保険は、他の人の物を壊してしまったときだけでなく、他の人にケガをさせてしまったときも保険会社が代わりに支払ってくれます。

例えば
・お風呂の水を出しっ放しにして下の階の人の家がびしょびしょに濡れてしまった場合
・買い物に行ったときに、商品を落として壊してしまった場合
・スキーで人とぶつかってケガをさせてしまった場合
・子供がキャッチボールをしていて、他人の家の窓ガラスを割ってしまった場合
・自転車で駅に行く途中で、他人の車にキズをつけてしまった

などのようなときに保険会社が支払ってくれるのです。
この個人賠償責任保険は、申し込んだ人だけでなく、家族の人が事故を起こしてしまった場合にも支払われます。したがって、家族のうちお父さんがこの保険に入っていれば、家族のうち誰が事故を起こしたとしても支払ってもらえます。


注意!支払ってもらえない場合は?

このように個人賠償責任保険は、普段めったに起きないような事故のときに保険会社が支払ってくれる心強い味方です。しかし、以下の場合は支払ってもらえませんので注意が必要です。

1.仕事中に起きた事故
2.車に乗っているときに起きた事故
3.けんか
4.他人から借りたものを壊してしまった場合

1.仕事中に起きた事故
まず、仕事中に起きた事故は保険会社から支払ってもらえません。この保険は、あくまで家庭生活(つまり仕事中以外)で起きた事故が対象となるからです。したがって、例えばお父さんの職業が大工さんで、仕事中に誤って柱を落としてしまって誰かにケガさせてしまったという場合は、仕事中の事故なので支払ってもらえません。

2.車に乗っているときに起きた事故
車に乗っているときに起きた事故については、「自動車保険」というものが別にあるため、その保険から支払われます。つまり、車に乗っていて他の人をケガさせてしまった、という場合は、個人賠償責任保険からは支払われませんが、ちゃんと自動車保険から支払われることになります。

3.ケンカによりケガをさせてしまった場合
ケンカによりケガをさせてしまった場合は原則支払われません。例えば、大人が酔っ払って他の人にケガをさせてしまった場合、保険金は支払われません。ただし、子供どうしでのケンカの場合は個人賠償責任保険から支払われます。

4.他人から借りたものを壊してしまった場合
他人から借りたものについては支払ってもらえません。例えば、友達から借りたカメラを壊してしまった場合や、レンタルビデオから借りてきたビデオを破損させてしまった場合は支払われません。
(注:最近では他人から借りたものを壊してしまった場合でも対象となる保険もあります。)


個人賠償責任保険はお得な保険!?

個人賠償責任保険の特徴は、保険に加入するお金(保険料といいます)がとても安く、だいたい月200〜300円ぐらいです。では、実際に起きた事故でどれくらいのお金が保険会社から支払われたかを見てみましょう。

●人の物を壊してしまった場合
  事故の内容 支払われた保険金
1 洗濯機の水があふれてしまい、下の階3軒が水浸しとなった。 236万円
2 マンションの配管が詰まり、下の階の家具や壁などがビショビショにぬれてしまった。 160万円
3 台所のカセット式コンロのボンベが爆発して、アパートの隣に停めてあった車2台が被害にあった 95万円
4 犬の散歩中に犬が飼い主にじゃれつき、飼い主がビックリして道にあった機械を壊してしまった。 75万円
5 アパートで灯油タンクがもれて、下の階の部屋が灯油まみれになってしまった 58万円
6 マンションで子供が誤ってビンを落として、1階のガラスを破損した。 55万円

●人にケガをさせてしまった場合
  事故の内容 支払われた保険金
1 学校で、子供の着ていたジャンバーのファスナーがクラスメートの目にあたってケガをしてしまった。 194万円
2 バス停で待っていた人の後ろから子供が自転車で追突し、首をねんざした。 108万円
3 突風により家の屋根が飛んで通行人にケガをさせてしまった。 78万円

このように個人賠償責任保険に入っていれば、100万円を超えるようなお金を支払わなければならない場合であっても、保険会社が支払ってくれるのです。
私たちの生活の中には、予測できないような危険なことがいっぱいありますが、毎月数百円でこれだけいろいろなことを補償してくれる保険なので、かなりお得な保険といえるのではないでしょうか。


執筆:坂本光(さかもと ひかる)CFP
一級ファイナンシャルプランナー・CFP®、日本キャリア開発協会認定キャリアカウンセラー、日本応用カウンセリング審議会認定心理カウンセラー。2006年5月週末起業を決意し、通信会社に勤務しながら合同会社FPアウトソーシング代表を務める。ファイナンシャルプランニングに関する個別相談・セミナー講師としても活動中。

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