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第27回:ペット保険(2009年5月)

以前は旅行に出かけるときには、ペットの世話が悩みの種でしたが、最近は一緒に泊まれるペンションやホテルが登場し、一緒に旅行をすることができる時代になりました。また、普段の生活でもペット連れで入れるカフェが増えたりと、ペットと一緒に過ごすことのできる環境が昔に比べてかなり良くなっています。

ペットは興味の無い人にとっては単なる動物かもしれませんが、飼っている人にとってみれば大切な家族の一員。しかし、そんなペットも生き物ですから人間と同じように病気やケガをすることもあります。人間の場合は健康保険制度があるので、病院に行っても治療費は3割程度支払えばよいのですが、ペットだと健康保険制度がないので、全額を負担しなければなりません。そのため、ペットが突然病気になったときに治療や手術が必要になると、びっくりするような医療費を請求される場合があります。今回はペットに万が一のことがあったときのために、ペット保険についてお話をしたいと思います。


広がるペット市場

昔であればマンションやアパートに住んでいる人はペットを飼うことが禁止されていたところが多かったのですが、最近ではペットと一緒に住めるマンションも増えてきました。
以下の内閣府「動物愛護に関する世論調査」(グラフ加工はgooリサーチ:http://research.goo.ne.jp)におけるデータをご覧下さい。

集合住宅におけるペットの飼育

これを見ると、1986年では「集合住宅(つまりマンションなど)ではペットは飼ってはいけない」と考える人が51.4%以上、つまり半分以上であったのに対し、2003年では36.6%と、だいたい3人に1人の割合に減っており、今や「一定のルールを守れば飼っても良いと思う」と答える人が大勢を占めるようになりました。最近ではペットと一緒に住めるマンションが増えてきたこともあり、ここ数年ペットを飼う人も増える傾向にあります。以下のグラフは厚生労働省が発表している犬の登録頭数の推移です。

このグラフを見ると、犬の頭数は平成2年には389万頭だったのが、平成18年には664万頭と1.7倍にも増えています。特に最近では、癒(いや)しブームも手伝って、犬に限らず様々な動物をペットとして飼う人も多くなりました。しかしながら、当然のことですがペットを飼えば、医療費も多くかかってしまうというのが現状です。
そこで、「ペット保険」というものが注目されるようになりました。


ペット保険に加入するとどんなサービスが受けられるの?

では、ペット保険に加入するとどんなサービスを受けることができるのでしょうか。ペット保険とは、動物病院などで治療などをしてもらったときに、飼い主が支払う治療費の一部(保険によっては全額)を保険会社が負担してくれるサービスです。

例えば保険会社が提供している「50%補償プラン」であれば、実際にかかった治療費のうちの50%を保険会社が負担する仕組みであり、例えば犬の治療費に20万円かかった場合は、そのうちの50%である10万円をペット保険から負担してくれることになります。

また病気以外にも、飼っていた犬が見知らぬ人にかみ付いてケガをさせたような場合でもお見舞金が支払われるというサービスがついているペット保険もあります。

ただし、どのペット保険のタイプも、利用回数や利用金額に上限があるのが一般的です。

では、ペット保険はどんな動物が対象になるのでしょうか。例えば、キリンを飼育している人は、キリンをペット保険に入れることはできるのでしょうか。残念ながら、キリンは対象にしているペット保険はありません。対象となるペットは保険会社によって違うのですが、ペット保険の保障対象となるペットは一番広くカバーするものであれば「犬」「猫」「鳥」「うさぎ」「フェレット」「はちゅう類」などが含まれます。基本的にはいずれの保険会社でも犬と猫は扱っています。その他のペットについては保険会社によって違いますので、保険に加入する前に確認が必要になります。


ペットの世界でも高齢化が進んでいる!?

ところで、最近はペットの世界でも高齢化が進んでいるのをご存知でしょうか。 大型犬や小型犬によっても違うのですが、人間の「お年寄り」にあたる年齢が犬猫ともに7歳ぐらいから始まるといわれています。以下の「年齢早見表」をご覧下さい。

人間
1ヶ月 1歳 1.8歳
2ヶ月 3歳 3.5歳
3ヶ月 5歳 5歳
6ヶ月 9歳 10歳
1歳 17歳 20歳
2歳 24歳 27歳
3歳 28歳 33歳
4歳 32歳 39歳
5歳 36歳 45歳
6歳 40歳 50歳
7歳 44歳 55歳
8歳 48歳 60歳
9歳 52歳 65歳
10歳 56歳 70歳
11歳 60歳 74歳
12歳 64歳 78歳
13歳 68歳 82歳
14歳 72歳 86歳
15歳 76歳 90歳
16歳 80歳 93歳
17歳 84歳 96歳
18歳 88歳 99歳
19歳 92歳 102歳
20歳 96歳 105歳

これを見ると、犬猫ともに最初の1年で、人間の17〜20歳、つまり大人の仲間入りとなります。そして、その後は年を取るペースは落ちますが、だいたい人間の4〜5歳分が犬や猫の1歳に相当することがわかります。
以下のペットフード工業会のデータをご覧下さい。

老犬の割合

 
7歳以上 10歳以上 7歳以上 10歳以上
2006 38.5% 22.4% 32.5% 19.1%
2007 40.5% 24.7% 38.2% 22.3%
2008 43.1% 24.8% 41.2% 26.2%

このデータを見ると2006年以降、7歳以上の犬猫の割合が年々増えていることがわかります。そして、この傾向は10歳以上でも同様に増えています。このことからも、ペットの世界でも高齢化が進んでことがわかります。

では、なぜペットでも高齢化が進んでいるのでしょうか。一番の大きな理由は、医療の技術が進歩したことによるものです。様々な研究のおかげで、お医者さんの技術も向上し、また良い薬も改良されて、昔であれば治らなかったような病気も今では簡単に治るようになってきたのです。しかし、平均寿命が延びるということは、ペットも高齢になるまで生きるということですので、当然のことながら病気になる確率も高くなります。実はペットも人間と同様に痴呆(ぼけてしまうこと)や白内障(目の病気)、ガンなどにかかるのです。そして、病気が長期にわたるとたくさんの医療費がかかってしまうのです。

医学の進歩によって長生きできるのは良いことですが、その分病気になる危険性も高くなって医療費がかさんでしまう、という点においては人間もペットも同じなのですね。


 

執筆:坂本光(さかもと ひかる)CFP
一級ファイナンシャルプランナー・CFP®、日本キャリア開発協会認定キャリアカウンセラー、日本応用カウンセリング審議会認定心理カウンセラー。2006年5月週末起業を決意し、通信会社に勤務しながら合同会社FPアウトソーシング代表を務める。ファイナンシャルプランニングに関する個別相談・セミナー講師としても活動中。

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